本日のお題

2次関数のグラフ(放物線)を動かしてみよう!

下の図は,様々な関数のグラフを描くことのできるアプレットです
様々といっても,基本的には高等学校の数学で扱う関数 \(-\!\!\!-\!\!\!-\) 整関数,有理関数,無理関数,三角関数,指数関数,対数関数 … こんなところです
デフォルトでは,2次関数 \(f(x) = x^2 - 2kx + 1\) のグラフが描かれています
\(k\) というような文字定数を含む関数のグラフを描くこともできるのです
ただし,文字定数として使えるのは,\(k\) に限定され,他の文字を使うことはできません

当然,文字定数 \(k\) の値は変化します \(-\!\!\!-\!\!\!-\) そうでなければ意味がありません
グラフの下のスライダーをドラッグしてみてください
\(k\) の値が \(-5\) から \(5\) までの範囲で変化し,\(k\) の値の変化に応じてグラフが動きます
スマホでご覧になっている方は,スライダーでは微妙な値の操作ができないということも考えられます
その場合には,k+ と k- ボタンを使ってください
\(k\) の値を \(0.1\) 刻みで増やしたり減らしたりすることができます

\(x\)

\(y\)

 \(k = \)  

さて,そのようにグラフを動かしてみると,様々な気づきがあると思います

例えば,頂点の軌跡はどうなっているのだろうか? 上に凸の放物線? 細かく動かすと \(y = 1 - x^2\) 上を動いているような気もします

\(k = 1\)\(k = -1\) のときに,グラフは \(x\) 軸と接しているようにも思えます

そのように考えると,2次関数 \(y = x^2 - 2kx + 1\) のグラフ一つを題材に幾つも問題が作れそうです
問題が作れそうだ … ということは,裏を返せば,2次関数のグラフを上手に活用すれば 2次関数 に関する問題が解けそうだ !! ということができます

1 放物線 \(y = x^2 - 2kx + 1\) の頂点の軌跡の方程式を求めよ

2 2次関数 \(y = x^2 - 2kx + 1\) の最小値を求めよ。

3 2次関数 \(y = x^2 - 2kx + 1\) の最小値の最大値を求めよ

4 2次関数 \(y = x^2 - 2kx + 1\)\(0 \leqq x \leqq 2\) における最大値と最小値を求めよ 

5 2次関数 \(y = x^2 - 2kx + 1\) の最小値が \(-3\) となるように定数 \(k\) の値を定めよ

6 2次関数 \(y = x^2 - 2kx + 1\) のグラフが \(x\) 軸と2点を共有するように,定数 \(k\) の値の範囲を定めよ

7 2次方程式 \(x^2 - 2kx + 1 = 0\) が相異なる2つの実数解をもつように,定数 \(k\) の値の範囲を定めよ(6と同義)

8 2次不等式 \(x^2 - 2kx + 1 > 0\) がすべての実数 \(x\) で成り立つように,定数 \(k\) の値の範囲を求めよ。

これらの問いの中にはグラフを動かすだけで解答が得られるものもありますが,それでは「数学の問い」として本当の意味で 問題を解決した ことにはならないので,次回から一つずつ取り上げて,解決していこうと思います

ところで,上のグラフを描くアプレットは,座標平面の下にあるテキストボックスに式を入れて,Enter キー を押すか,Draw ボタンをクリックするかで,テキストボックスに入力した式の関数のグラフを描くことができます

関数の式を入力する際に,\(+\)\(-\) はそのまま書いてください
一方,掛け算 \(\times\)\(*\) を使い,割り算 \(\div\)\(/\) を使います
原則として \(*\) は通常私たちが数式を書くときと同様に省略することができます
指数は \(\mbox{^}\) で記述します
したがって,\(y = x^2 - 2kx + 1\)\(\mbox{x^2 - 2kx + 1}\) となります
勿論,積の \(*\) を明示的に \(\mbox{x^2 - 2}*\mbox{k}*\mbox{x + 1}\) と書くこともできます
コンピュータの扱いに慣れた方は,こちらの方が分かりやすいかもしれません

平方根は \(\mbox{sqrt(x)}\) と書き,それ以外の累乗根は 分数の指数 を用いて表します

また,三角関数,指数関数及び対数関数のグラフを描くこともできます
\(\sin(x)\)\(\cos(x)\)\(\tan(x)\)\(\log(x)\) などと括弧を使って書いてください
なお,ネイピア数は \(\mbox{e}\) と書けば良いので,\(y = e^x\)\(\mbox{e^x}\) であり,\(\mbox{log(x)}\) は自然対数を表すので,他の底の対数を描きたいときには 底の変換公式 を利用してください

最終更新日時: 2022年 05月 10日(火曜日) 12:33