本時の目標

  1. 3次関数・4次関数のグラフについて,グラフ上の与えられた点における接線の方程式を求めることができる。
  2. 3次関数・4次関数について,与えられた区間における最大値と最小値を求めることができる。

導関数を用いて,3次関数や4次関数のグラフを描くことができるようになりました。これらの関数のグラフを描ければ,どのような関数についても同様にグラフを描くことができます。あと必要なことは,様々な関数の微分法を知ることです。三角関数,指数関数,対数関数などの微分法は後期の「微分積分/演習」で扱います。

今回は接線と最大・最小について学びましょう。まずは,接線の方程式から

直線の方程式

\(\mbox{A}(x_0,\ y_0)\) を通って,傾きが \(m\) である直線の方程式は,次のようになります。

\(y - y_0 = m(x - x_0)\)

課題1 次の直線の方程式を求めましょう。

  1. \(\mbox{A}(2,\ 1)\) を通って,傾きが \(3\) の直線 解答 隠す
  2. \(\mbox{B}(-3,\ 0)\) を通って,傾きが \(\displaystyle -\frac{1}{3}\) の直線 解答 隠す
  3. \(x\) 軸との交点が \(\mbox{C}(3,\ 0)\)\(y\) 軸と交点が \(\mbox{D}(0,-2)\) である直線 解答 隠す

曲線の接線

関数のグラフについて接線の傾きは微分係数に等しいことが分かっていますから,上の式を用いて接線の方程式を求めることができます。

例題1

放物線 \(y = x^2 - 2x\ \cdots\ (*)\) は,原点を通る曲線です。原点における放物線 \((*)\) の接線の方程式を求めましょう。

\((*)\) を微分すると \(y' = 2x - 2\) です。この式に \(x = 0\) を代入すると,この点における微分係数 \(y' = -2\) を求めることができます。したがって,放物線 \((*)\) の原点における接線の方程式は次のようになります。

\(\begin{array}{c} y - 0 = -2(x - 0) \\ y = -2x \end{array}\)

課題2 次の直線の方程式を求めましょう。

  1. 3次関数 \(f(x) = x^3\) のグラフの点 \((1,\ 1)\) における接線 解答 隠す
  2. 3次関数 \(f(x) = x^3 - 2x\) のグラフの点 \((-1,\ 1)\) における接線 解答 隠す
  3. 3次関数 \(f(x) = x^3 - 3x\) のグラフの接線のうち,\(x\) 軸と平行なもの 解答 隠す
1. 2. 3.

3次関数・4次関数の最大・最小

例題2

3次関数 \(f(x) = x^3 - 3x\)\(-2 \leqq x \leqq 2\) における最大値と最小値を求めましょう。

関数 \(f(x)\) のグラフを描きます。

\(f'(x)\begin{array}[t]{l} = 3x^2 - 3 \\ = 3(x + 1)(x -1) \end{array}\)

\(\begin{array}{c|c|c|c|c|c} \hline x & \cdots & -1 & \cdots & 1 & \cdots \\ \hline f'(x) & + & 0 & - & 0 & + \\ \hline f(x) & \nearrow & 2 & \searrow & -2 & \nearrow \\ \hline \end{array}\)

定義域を重ねる

グラフの下のチェックボックスをチェックすると,定義域である \(-2 \leqq x \leqq 2\) が重ねて表示されます。

これで,最大値と最小値を求めることができます。

最大値 \(= 2\) \(x = -1\)\(x = 2\) のとき)
最小値 \(= -2\) \(x = -2\)\(x = 1\) のとき)

課題3

次の関数の最大値と最小値を求めましょう。

  1. \(\displaystyle f(x) = \frac{1}{4}x^3 - 3x\quad (-3 \leqq x \leqq 3)\) 解答 隠す
  2. \(\displaystyle f(x) = x^3 -3x^2 + 4\quad (-2 \leqq x \leqq 3)\) 解答 隠す
  3. \(\displaystyle f(x) = -\frac{1}{3}x^3 + \frac{1}{2}x^2 + 2x - \frac{1}{2}\quad (-1 \leqq x \leqq 3)\) 解答 隠す
  4. \(f(x) = x^4 - 2x^2 - 4\quad (-2 \leqq x \leqq 1)\) 解答 隠す
最終更新日時: 2021年 03月 9日(火曜日) 17:24