本日のお題

3点 \(\mbox{A}(2,\ 2)\)\(\mbox{B}(-2,\ 0)\)\(\mbox{C}(5,\ 1)\) を頂点とする \(\triangle\mbox{ABC}\) の外心の座標と外接円の半径を求めましょう

今日のお題は「外心」,ってことは前回と同じじゃね!! と突っ込みを頂戴しそうですが,今回は「円の方程式」を利用して求めたいと思います

種々ある円の方程式の中から,ここでは,次の二つを挙げましょう

円の方程式

\[\begin{align}(x - x_0)^2 + (y - y_0)^2 = r^2 \\[8px] x^2 + y^2 + ax + by + c = 0              \end{align}\]

\((1)\) を標準形,\((2)\) を一般形とよぶこともあるようでして,この辺りは二次関数の式と同じです

ところが,式 \((1)\) に3点の座標を代入すると,例えば\[\left\{\begin{array}{l} (2 - x_0)^2 + (2 - y_0)^2 = (-2 - x_0)^2 + y_0^2 \\[4px] (-2 - x_0)^2 + y_0^2 = (5 - x_0)^2 + (1 - y_0)^2 \end{array}\right.\]のような式が得られ,この式を整理すると\[\left\{\begin{array}{l} 2x_0 + y_0 = 1 \\[4px] 7x_0 + y_0 = 11 \end{array}\right.\]となって,これらは辺 \(\mbox{AB}\) と辺 \(\mbox{BC}\) の垂直二等分線の方程式になります
つまり,前回の解答と同じになってしまいます
そこで,式 \((2)\) を使うことにします
そうと決まれば,解答は一直線です

3点 \(\mbox{A}(2,\ 2)\)\(\mbox{B}(-2,\ 0)\)\(\mbox{C}(5,\ 1)\) の座標を\[x^2 + y^2 + ax + by + c = 0\]に代入します\[\left\{\begin{array}{l} 2a + 2b + c = -8 \\ 2a - c = 4 \\ 5a + b + c = -26 \end{array}\right.\]この式を解くと \(a = -4\)\(b = 6\)\(c = -12\) が得られます

したがって,\(\triangle\mbox{ABC}\) の外接円の方程式は\[\begin{array}{l} x^2 + y^2 - 4x + 6y - 12 = 0 \\[8px] (x - 2)^2 + (y + 3)^2 = 25 \end{array}\]以上から,\(\triangle\mbox{ABC}\) の外心の座標は \((2,-3)\),外接円の半径は \(5\) となります

種々ある方程式から,どの式を使うべきかの決定は,典型的な問題を解きながら一つずつ覚えていかなければならないのです
しかも,知識というより,自分の感覚として・・・

練習問題

次の円の方程式を求めましょう

  1. 3点 \(\mbox{A}(2,\ 4)\)\(\mbox{B}(0,-2)\)\(\mbox{C}(4,\ 2)\) を通る円
  2. 中心が直線 \(y = x + 1\) 上にあり,半径が \(1\) で,点 \((1,\ 1)\) を通る円
  3. \(x\) 軸と \(y\) 軸に接して,点 \((2,\ 1)\) を通る円

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最終更新日時: 2022年 03月 11日(金曜日) 16:34